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★コロナ禍でも元気いっぱいの園児たち~地域保育への取り組み

★コロナ禍でも元気いっぱいの園児たち~地域保育への取り組み

【ご近助コンシェルジュ 有馬・東有馬地区担当/山口正孝、2020年11月8日記】

 人口の増え続ける宮前区。中でも0歳から14歳の「年少人口」は推計比6%増となっています(宮前区将来人口推計 H29.5 公表)。そこで、地域包括ケアシステムの推進に向けた宮前区のコミュニティ施策の取り組みとして、私が住む有馬地区の地域保育の一例を紹介します。

 10月28日に横浜国際プールにて開催された持田学園有馬白百合幼稚園の運動会を訪問。2017年に50周年を迎えた歴史のある幼稚園で、ちょうどその節目の年に父母の会の会長を務めさせていただいたご縁もあり、久しぶりに園長の持田進吾先生にお会いしました。先生は幼稚園は情操教育であり、モットーとしては「興味、関心、感激、感動、感謝の心を育てたい」。そのために「将来の担い手の子どもたちが自立できるような環境をつくる」とおっしゃり、人間の大きな特性である「こころ」を育てることをとても大切にされています。今回は、短い時間の中ではありましたが持田進吾先生に地域保育の取り組みをはじめ色々なお話を聞かせていただきました。

運動会会場

運動会会場


地域包括ケアシステムの推進に向けた宮前区のコミュニティ施策の取り組みについてご意見をお聞かせください

◆小さなお子さんの若い世代も増えています、高齢化も進んできています。また昔と比べて生活スタイルも変わりつつあり、近所とのコミュニケーションも薄い。子育てなど、誰に相談すれば良いかわからなかったり、周りを誘いにくい環境にもなってきています。ミドル世代も含め、世代間をつなぐコミュニケーションもより増やしていく必要があります。そういう意味でコミュニティ施策はとても良い取り組みであると思います。

園長先生

園長先生


園が実施されている地域保育の取り組みについてお聞かせください

◆子育てサロン(どんぐりひろば):0~2歳の子どもとその保護者対象
 東有馬地区社会福祉協議会とのつながりで、子育てサロン「どんぐりひろば」を4年ほど前に開設しました。親子で遊べる環境や保護者同士の情報交換、近所のネットワークづくりの場となっています。
 赤ちゃんから幼児へと成長するにつれ、自我が芽生えてくる2歳までの時期に、子どもは色々な刺激を受けてぐんぐん成長していきます。この大切な時期に、親や大人、そして同年齢のお友だちどうしと触れ合い、共に遊んだりして過ごすことはとても大切です。
いつでも見学は自由です。引っ越してきたばかりで知り合いがいない、子育てや保育園や幼稚園に関する不安点などのお悩みを抱えた保護者に是非このような場を活用してもらいたいと思っています。
 平均毎月10名程度が利用。今年度はコロナ禍で運営を一時中断していましたが、11月2日からようやく再開しています。
 場所は、東有馬の有馬白百合幼稚園の斜め向かい。「どんぐりはうす」の2Fです。
どんぐりはうすとは、『楽しい保育と地域の絆』をテーマとした、地域一体型の“子育て支援施設”です。親子イベントや市民グループの会議など、広く近隣のみなさまに開放しています。ピンク色の建物が目印です。

※詳しくは、下記ホームーページを参照
どんぐりひろば
http://donguriland.com/dongurihiroba/

◆どんぐりころころ保育園:1,2才児対象
 今年度は企業主導型保育園として、どんぐりころころ保育園を開設しました。子どもたちが心豊かに成長することを願い、子どもを育てあげられる環境を整えていくことを大切な役目としています。

※企業主導型保育園とは
 企業主導型保育事業は、平成28年度に内閣府が開始した企業向けの助成制度です。認可外保育園となりますが、国からの助成金により認可保育園と変わらない保育料設定が可能。(企業主導型保育園は社員のために事業所内につくられることもありますが、その企業の社員しか利用できないような保育園ではありません。企業主導型保育園の地域の子供の受け入れは任意ですが、社員枠で定員が埋まることはあまりなく、多くの企業主導型保育園は社員以外の子供の受け入れも行っています。)

※詳しくは、下記ホームーページを参照。
どんぐりころころ保育園
http://donguriland.com/donguricorocoro/

◆有馬白百合幼稚園の4年幼児教育について
 有馬白百合幼稚園では、令和元年10月からの幼稚園無償化の制度がスタートしたこともあり、4年幼児教育が定着しつつあります。
 4年幼児教育とは満3歳になる年度から入園できる制度で、20名(1クラス)のお子さんを募集しています。2・3歳児は発達の個人差や経験の差が大きく、活動への工夫が必要ですが、保育、教育の両面から考えますと、集団生活の中での学びは大きなものであると考えます。

※4年幼児教育とは
 3~5歳児クラスの3年保育が基本となります。つまり、3歳になった翌年度から幼稚園の3歳児クラスに入園するのが一般的です。しかし、学校教育法第26条で「幼稚園に入園することのできる者は、満三歳から、小学校就学の始期に達するまでの幼児」と定められているため、3歳になれば幼稚園に入園する資格があります。そのため、年度途中でも満3歳の誕生日を迎えた日以降に3歳児クラスに入園することができます。翌年度は再度3歳児クラスに入り直すため、3歳児クラスを2年、4歳児クラスと5歳児クラスを1年ずつで4年保育と呼びます。幼稚園の場合は4年保育も無償化の対象となり、満3歳から利用料が無料となります。

ソーラン節

ソーラン節


今年度はコロナ禍においてリモート活用等が注目されました。.幼稚園におけるICTの活用はどれくらい進んでいるのでしょうか。

――先生は私が会長を務めていた2017年度からICTの活用にも注目されていらっしゃいました。2020年度から小学校でプログラミング教育が始まりましたし、今年度はコロナ禍においてzoomなどリモート活用における教育の手段も大きく注目されました。幼稚園におけるICTの活用はどれくらい進んでいるのでしょうか。

◆2020年度までにすべての学校で1人1台のタブレット端末を利用した授業の実施が掲げられており、園児たちが小学生になる頃には、タブレット端末で勉強する姿が当たり前になっているかもしれません。園では以前からIT化を進めてきましたが、このコロナ禍がよりIT化を後押しした格好にもなりました。
 子どもたちの「創造力」「チームワーク力」「IT力」といった3つの「いきる力」を育むことを目的とし、タブレットの活用を推進するとともに、新型コロナウィルスやインフルエンザなどの感染症だけでなく、何らかの理由で通園できない事態に備えて、オンラインを通じての情報発信やコミュニケーションへの取り組みも積極的に行なっています。

※詳しくは、下記ホームーページを参照。
有馬白百合幼稚園 
http://arimashirayuri.com/


宮前区という街への期待感についてお聞かせください

★持田進吾園長が抱く宮前区と街への期待感
 宮前区の街自体はまとまっていますが、大きな広場が存在しません。それぞれが違う地域となってそれぞれのイベントがあります。平坦ではなく丘陵地帯だからそれぞれが分割されているイメージも否めない。そのような地形要素はあるかもしれないけれど、各所で再開発も進んでいるので、大きな公園や広場での大規模なイベントがコミュニティを高める、街を活性化させる1つのキーになりうるのではと考えています。

<コロナ禍で行われた有馬白百合幼稚園の運動会 レポート>
 運動会は、横浜国際プール、今年で5回目を迎えました。昨年までは朝から夕方まで全学年がそろっての大規模なイベントでしたが今年はあいにくコロナ禍。様々なイベントが中止になる中で、運動会も中止の選択もあった中で学年を午前の部(年中さん以下)と午後(年中、年長さん)の部に分け、それぞれのプログラムを縮小しつつの開催でした。
 毎年、平日開催にも関わらず、毎回お父さんの姿も多く拝見され子どもたちの頑張っている姿を観覧されている運動会ですが今年は親子で一緒に行う競技がプログラムの都合上できなかったことは残念でした。
 私は午後の年中・年長さんの運動会を観覧させていただきましたが、かけっこやリレーは手に汗握る展開で毎年ドラマがあり今年も大接戦でした。
 そして、恒例の年長さんのソーラン節。有馬白百合幼稚園の年長さんはこのソーラン節が園生活の集大成であると言っても過言ではないほど、息の合った素晴らしいパフォーマンスを見せてくれます。
 今年も、見事にソーラン節を踊りあげ、子供たちの成長を改めて実感するとともに今年も感動いっぱいのステージでした。

 有馬白百合幼稚園の園庭には、樹齢80年は超える幹の太い大きなソメイヨシノがあり、毎年春の卒園や入園のシーズンには見事な花を咲かせます。また新型コロナウィルスの波が来ており、今後の見通しがなかなか掴めない状況ですが、日常の予防対策、ワクチン開発への期待など、収束に向かうことを祈るばかり。以前のように、満開の時期にあの桜の樹の下にたくさんの笑顔が溢れる日が戻りますように。

ご近助コンシェルジュ 有馬・東有馬地区担当/山口正孝

ソーラン節の様子

ソーラン節の様子


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