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★地域と学校をつなぐ~西有馬小4年生敬老の日に感謝の手紙

地域と学校をつなぐ~西有馬小4年生敬老の日に感謝の手紙

【ご近助コンシェルジュ 有馬・東有馬地区担当/山口正孝、2021年11月6日 記】

有馬・東有馬地区担当の山口正孝です。

2021年も残りあと1か月となりました。新型コロナウィルスの感染者数が数か月前に比べてかなり減少してきており収束の兆しも見えますが、この1年間も昨年同様に新型コロナウィルスの影響を大きく受け続け、町内会のイベントも延期や中止を余儀なくされました。そんな中でもコロナに負けないとても明るい話題がありました。
今年9月の敬老のイベント。西有馬小4年生の児童から感謝の手紙300通を町内会へ渡す企画が行われました。

9月のタウンニュース(宮前区版)でも取り上げられていますが、この企画の反響がかなり大きかったということもあり、今回は有馬町会の伊藤昇会長に企画から当時の様子についてインタビューをさせていただきました。以下、レポートいたします。

◆タウンニュース掲載記事

その前に、有馬町会の概要を紹介します。有馬町会のはじまりは、1956年有馬町内会(会員190世帯)の名称で創立しました。その後、1966年4月田園都市線が長津田まで延長、急激な都市化に伴う町内世帯の大幅な増加(会員7,617世帯)により、1986年に有馬町会、鷺沼町会、東有馬町会に分割されました。有馬町会の現在会員数は4,800世帯です。
有馬町会では、地域の特性を活かしながら、4つのスローガン「安全で安心な町」「美しい町」「支え・助け合う町」「楽しく交流する町」を柱に会員の皆様の協力・参加を得て、活動を行っています。このような活動を通じ、皆で助け合って住みやすい有馬の町づくりを進めています。
1丁目から9丁目の各支部長、9名の専門部長含め28名で原則月1回定例役員会を開催して、事業の企画や地域の諸課題等を討議しています。今年度は緊急時対策委員会の中にコロナ対策グループを立ち上げ、今回の企画もその中で話し合われました。2019年には、有馬町会のホームページを立ち上げ、活動状況を発信しています。

◆有馬町会~ 住みやすい私達のまち ~

【写真】記念品とお手紙のお届けの様子

【写真】記念品とお手紙を届ける伊藤会長

【写真】記念品とお手紙を届ける伊藤会長


敬老の日のイベントについて

有馬町会発足以来、有馬4丁目の「いこいの家」にて、70歳以上の方々をお招きして敬老慰安会を開催してきました。当日は飲み物や軽食をご用意して演劇やフラダンス、こども太鼓などの披露やカラオケなど様々な催しを行い、記念としてお饅頭やお赤飯などを贈呈していました。

◆いこいの家(有馬)

しかしながら昨年に引き続き、今年も急激に新型コロナの新規感染者数が全国的に増加し、緊急事態宣言が発令された中、「いこいの家」のスペースもそれほど広くなく、人数制限や演技をいただく方のマスク着用の義務づけ等を考慮しても開催は難しいという判断から、2年連続して敬老慰安会の中止を余儀なくされました。

一方で、以前から、ご自宅が慰安会の会場(有馬4丁目)に近い方は問題ないのですが、会場から遠い方への配慮が課題でした。
また身体の具合が悪く会場まで行かれない方もいらっしゃいますので、そういう人たちに対しても配慮してほしいというご意見も寄せられていました。
こうした状況の中、会場での開催自体2年連続で中止になりましたので、今年は敬老のイベントを何か別の形で企画できないかということになりました。

【写真】「いこいの家」での敬老慰安会の当時の様子

【写真】「いこいの家」での敬老慰安会の当時の様子

【写真】「いこいの家」での敬老慰安会の当時の様子


お手紙を渡す企画について

―企画の内容を詳しくお聞かせください
役員内でコロナ対策グループを立ち上げ、その中で何かイベントができないか話し合いました。その結果、80歳以上の方へ記念品を贈呈しようと言う形になりました。
また、記念品を贈呈する際に、子どもたちからのお手紙などを添えられたらいいのではという意見が役員の中で出ていました。

このような話し合いをしていたところ、たまたまタイミング良く、西有馬小学校の先生方から町内会に何かご協力できないかという話が来たのです。
具体的には4年生の総合的な学習時間の授業の中で「地域に貢献できること」をテーマに話し合いをしていたようです。その最中に先生方が私の所へ来られて、町会と何かタイアップできることはないかというご相談がありました。

私の方から先生方へ町会のイベントや内容をご説明するとともに、子どもたちに向けたビデオレターのリクエストもありましたので作成しました。ビデオレターでは町会の紹介とコロナ禍でイベントができない中で何か企画を考えたいという想いを子どもたちに投げかけました。その後、子どもたちで話し合いの続きが行われ敬老の日に合わせて感謝のお手紙を書いて渡そうと決めたようです。
ご相談があったのは8月の上旬ぐらいでした。夏休み中でしたので、子どもたちは授業が始まってからすぐ準備を始めて大変だったみたいですが、このように形にしてくれたことは本当にありがたいです。

―子どもたちのアイデアがとても素晴らしいですよね
私自身も子どもたちのアイデアにとても驚きました。
敬老の日にお饅頭やお赤飯、タオルなどを贈呈することはありますが、小学生の子どもたちからお手紙を合わせて渡すことはあまりない事例かと思います。
もちろん先生方のご指導もあると思いますが、子どもたち自ら考えたデザインで封筒を作り、中の文章もそれぞれ違いますし、とても素晴らしいです。単純に誰かが代表して書いて印刷したものを入れたわけではなく唯一無二のお手紙が出来上がったわけです。おかげさまで、今回は約300通のお手紙を子どもたちから受け取りました。

【写真】子どもたちからお手紙を受け取った伊藤会長

【写真】子どもたちからお手紙を受け取った伊藤会長

【写真】子どもたちからお手紙を受け取った伊藤会長


記念品とお手紙をお届け

-記念品贈呈の様子はホームページで拝見しました。

◆記念品贈呈の様子(9月20日、80歳以上の方302名に贈呈)

お届け先は1丁目から9丁目まであるので、それぞれの支部長さんが中心になって記念品とお手紙をお届けしました。記念品は3キロのお米にしました。
記念品の内容も色々と考えました。お饅頭やお赤飯などこれまでにお渡ししていたものではなく、実りある人生を送られてこられたという意味合いも込めてお米が良いのではないかということで決めました。

今回は少しお米が重たいので、車のドライバーとそれから支部長さんと、もう1人担当をつけて3人で1つのグループをつくり、計32人でお届けしました。結構時間がかかるかと思いましたが半日ぐらいで回れました。

―皆様どのようなご様子でしたでしょうか。
贈呈品の到着を待たれる皆様は「お饅頭ぐらいかな」と思っていたらしいです(笑)。
そこに3キロのお米と、思いがけない心のこもったお手紙が添えられていたので、想定外の贈呈品にとても喜んでいただきました。お手紙を何度も見直してくださった方もいらっしゃいます。こういう声を聴くと町会としても喜びもひとしおかなと思います。

【写真】記念品とお手紙のお届けの様子

【写真】記念品とお手紙のお届けの様子

【写真】記念品とお手紙のお届けの様子


反響がたくさん

子どもたちからのお手紙はとても反響がありました。お手紙に感動して西有馬小学校にもお礼の手紙が40通くらい来たということです。素晴らしいですよね。

コロナ禍だからイベントが何もできない、何もやらないっていうことではなく、コロナ禍でも何か出来ることはないかという発想でずっと考えてきました。考えた結果でもありますね。大成功のイベントでした。

-今後の企画についての考えをお聞かせください。

「敬老慰安会」については、慰安会ができるのが一番いいのですが、来年以降については未定です。これから検討ですね。「ふれあいフェスティバル」については10月開催を3月に延期しました。安心してできたら良いなと思っています。

◆「ふれあいフェスティバル in 有馬」を開催して(有馬町会 会長 伊藤昇)

話はかわりますが、有馬町会のホームページをさらに充実させたいと思っています。
現在の有馬町会の加入率が5割を若干下回っていますので、1つの手段としてホームページでの情報発信を充実させ、加入率50%超えを目標にしたいと考えています。

◆有馬町会~ 住みやすい私達のまち ~

この7月に役員外会員の方々を中心とした有馬町会ホームページ充実委員会を立ち上げました。IT関連の方やカメラマンの方、学生さんなど様々な分野の方にご協力いただき10人程度のメンバーでキックオフを行いました。

現在の町会ホームページは、活動報告がメインですが、活動報告だけではものたりない意見もあるので、有馬の街の魅力を発信するためにどうしたらいいか、またホームページのデザインの工夫など飽きない工夫も視野に入れ、意見交換をスタートさせました。今後実現化への体制づくりを進めていく予定です。
山口さんも是非この委員会に加入いただき、一緒に検討を進めて欲しいです。
※その後、委員会に参加させていただきました。

ー取材を終えて
敬老の日のお手紙の企画は、学校と地域が一体となったまさに理想的な取り組みだと思いました。コンシェルジュとは別に川崎市PTA連絡協議会の役員としても地域教育ネットワーク会議に参加しておりますが、地域の教育力を発揮する取り組みと言えます。みやまえご近助さんを通じてこのような好事例の情報も広がればと思います。

◆地域教育リーフレット

また、昨年から続くコロナ禍においても、何もできないということではなく、できることをできる限りやろうという前向きな姿勢は、これまで私が取材させていただいた方々全てに共通することであります。

新型コロナウィルスの感染者数も減ってきており、コロナ前の日常の姿に近い状態も期待できそうです。コロナ禍で出来なかったことが出来る喜びと、コロナ禍でもできることを可能な限りやっていこうという前向きな姿勢を掛け合わせるとさらなる相乗効果が生まれ、この先はもっともっと明るい未来が待っているであろうと期待してやみません。コンシェルジュとしても来年は取材が殺到する予感・・・うれしい悲鳴になりますように。

【写真】西有馬小学校に届いたお礼の手紙

【写真】西有馬小学校に届いたお礼の手紙

【写真】西有馬小学校に届いたお礼の手紙


写真一覧

記念品とお手紙のお届けの様子

記念品とお手紙のお届けの様子

お手紙の作品

お手紙の作品

お手紙の作品

お手紙の作品


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